一橋病院 検査科の方針

『一橋病院の理念・TMG臨床検査部の臨床・研鑽・創造を軸に地域の方々へ安心・安全な臨床検査結果を精度高く迅速で正確に臨床(患者様)へお届けしチーム医療に貢献する』

概要

臨床検査とは血液・尿・便・臓器など患者様から採取された材料【検体】を分析装置を使用し様々な検査を行う【検体検査部門】と直接患者様に心電図や超音波検査などを行う【生理機能検査部門】に分かれています。 特に検体検査は生化学検査、血液学検査、一般検査、輸血検査、細菌・迅速検査、検体管理などで構成されています。

検査科技術スタッフ

臨床検査技師:12名(常勤:10名 非常勤:1名 嘱託:1名)

有資格者

認定資格名資格取得者資格認定団体
緊急臨床検査士4人日本臨床検査同学院
二級臨床検査士:血液学1人
二級臨床検査士:循環生理学1人
超音波検査士:循環器領域1人日本超音波医学会
超音波検査士:泌尿器領域1人
心電図検定:3級2人日本不整脈心電学会
心電図検定:4級1人

検査に関わる精度管理

毎年、日本臨床検査技師会精度管理調査・日本医師会精度管理調査・東京都臨床検査技師会精度管理調査・メーカー主催の精度管理調査に参加しています。超音波に関しても超音波検査技師会コントロールサーベイにて精度管理を行っています。

業務

検体検査

血液学検査/凝固検査

血液学検査は、白血球・赤血球・血小板の数や、ヘモグロビン量を測定する血球算定検査と赤血球や白血球の形態などを分類する血液像検査などがあります。貧血や炎症・白血病などを調べる検査です。

凝固検査は血液を固まらせたり(凝固検査:PT、APTTなど)、凝固した血液を再び溶かしたり(線溶系検査)する働きをおこなう成分が含まれています。これらの働きを調べる検査を凝固・線溶系検査といい専用の分析装置を用い約30分程で結果がでます。

生化学検査

生化学検査とは血液中の成分(アルブミン・AST・ALT・血糖値・アミラーゼ・尿素窒素・クレアチニンなど)を測定することで、栄養状態や肝臓・膵臓・腎臓などの臓器の状態を調べる検査です。 検査自体は自動分析装置を用いて測定し、院内の検査項目数は20項目です。

一般検査

尿中の成分を調べることで、糖尿病・腎機能障害・尿路感染症などを発見する手がかりとなります。
また、便潜血検査は大腸癌スクリーニング検査として広く普及しており、消化管出血の検査として欠かせない検査となっています。

血清学検査

B型肝炎やC型肝炎などの感染症検査を行っています。

輸血検査

安全な輸血を迅速に行う為24時間体制で輸血業務を行っています。
検査内容は血液型検査(ABO血液型、RH血液型(D)の血液型判定を行います。
交差適合試験といい、手術などの際に必要となる輸血用血液製剤が患者様に適合するかを確認する検査を行います。
自己血の保管管理は輸血などの副作用などを回避する為に患者様自身の血液を前もって貯血し輸血することがあります。貯血された血液は24時間温度管理できる保冷庫に保存され手術当日まで管理しています

PCR検査

特定の菌・ウイルスのDNAを増幅させて検出する検査法です。
検査対象はCovid-19・インフルエンザウイルス・ピロリ菌などです。

迅速抗原/抗体検査

迅速検査キットを使用し原因菌・ウイルスの特定の補助検査をしています。
(尿中肺炎球菌検査・尿中レジオネラ菌検査・インフルエンザ・Covid-19)

外部委託にて行っている検査

細菌検査

喀痰・血液・便・尿などから病気の原因となる細菌を検出して、有効な抗生剤を調べます。検査結果報告まで3~7日かかります。

病理検査

内視鏡検査や手術にて摘出された組織や臓器などの病理学的検査を行います。
検査結果報告まで5~14日かかります。

血液特殊検査

院内では行っていない特殊な検査項目(フェリチン・TIBC・UIBC・各種肝炎検査など)があります。

生理学検査

生理機能検査とは、生体からの信号を色々な装置で記録、解析する検査です。患者様の体に直接触れて検査をします。

心電図検査

心筋の収縮に関連した電気信号の変化を波形として記録し不整脈や心筋梗塞・狭心症の診断に有用です。

ホルター心電図(24時間携帯心電図)

24時間心電図を記録し1日の心拍数の数・不整脈の数などを記録分析します。また、同時に血圧を測る機械もあります。

負荷心電図検査

決められた階段昇降を行い運動による心臓負荷で胸痛などの症状が現れるか、心電図変化は無いかを判定する検査です。

血圧脈波検査

両腕・両足に血圧計を巻いて検査します。動脈硬化や閉塞性動脈硬化症の診断に有用です。

肺機能検査

鼻にクリップをし、マウスピースをくわえ口呼吸での検査になります。肺活量・努力性肺活量を検査します。手術前の麻酔関連や喘息や肺気腫の診断に有用です。

超音波検査

超音波とは人が聞くことができない音(2-10MHz)を用い探触子から出た超音波が臓器にあたり戻ってきた音波の強さを画像化したものです。侵襲性が無く胎児でも安全な検査です。

【対象臓器】
腹部:肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱など
体表:甲状腺・乳腺・皮膚・リンパ節など
循環器系:心臓・下肢静脈(静脈血栓・静脈瘤)・シャント・頸動脈など

終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)

睡眠時無呼吸症候群の検査で、1泊入院にて行われます。(18~19時入院、6~7時退院)
いびきセンサーや酸素飽和濃度センサーなど様々なセンサーを取り付けますので、動きが制限されます。
また、入院の必要がない簡易型の機器でも対応しています。

その他、眼底検査・聴力検査なども行っています。

血液検査結果の見方

採血結果簡易見方表はこちらからご確認ください。